なぜ資金繰りが苦しいのか

多くの経営者が資金繰りに悩んでいると思います。なぜ資金繰りが大変なのか?改善しないのか?それは売上が足らないからです。当たり前ですよね。でも多くの経営者が見過ごしていて資金調達に頭を悩ませているのです。
この記事では資金繰りが悪化する5つの原因と対策方法をご紹介します。

なぜ資金繰りが苦しいのかイメージ


■ 資金繰りとは?

そもそも資金繰りとはどういう事を指すのか解説します。まず資金とは、現金や普通預金、当座預金、通知預金、譲渡性預金といった会社としてすぐに支払いできるものを指します。

似た言葉で「資産」もありますが、こちらは不動産や貸付金、定期預金など、すぐに支払いできないものを意味します。

資金は会社の血液と表現されるくらい重要です。経営者として資金が不足しないか把握しておくことは当然の責務です。
そして会社資金の流れを把握することこそ「資金繰り」になります。資金繰りがうまくいかないと、資金がショートし、融資も受けられず資金不足が続くと会社は倒産します。
では次に資金繰りがうまくいかない主な原因を5つご紹介します。


■ なぜ?資金繰り悪化の5つの原因と改善方法

資金繰りが悪化する大きな原因は、自社の責任であり管理不足です。これまで見えてなかった「実際に会社がどんな理由で資金不足なのか」、「どんな状況なのか」をしっかり理解しましょう。

問題を正確に把握する事で、改善方法についても冷静に考えることができます。また早めに気づけば、問題が大きくなる前に対応できます。原因を抑えておく事は大切ですので参考にしてください。


原因01 売上が減少したときの改善方法

売上減少による資金不足は深刻なため、早急な対策が必要です。
「これまで通りの売上が出なかった…」「サービスの品質が落ちていた…」あるいはライバル店にシェアを奪われた…。など理由はさまざまですが、売上が減少したら原因をすぐに特定し、回復を図らないと会社の存続も怪しくなってきます。

原因を内部要因と外部要因に分けて考えると改善策も考えやすいです。
内部要因としては、商品品質の低下や接客サービスなどの対応が良くないなどがありますが、これは仕入れチェックの厳格化や社員教育の徹底とすぐに取り組めることが多いです。

外部要因としてはライバル店や、競合の商品・サービス、店舗であれば立地環境の変化などがあり、対応に時間がかかるケースが多いので、業界の流れを踏まえた調査を行い、資金繰りを改善していく必要があるかと思います。


原因02 売掛金サイトが長期化しているときの改善方法

売上の回収はできるだけ短い方が良いですが実際は取引先との関係性もあり難しいところです。しかし回収サイトが長いほど資金繰り悪化の要因となるので注意しましょう。

サイトの長期化を防ぐために、あらかじめ会社として回収サイトの対応ルールを決めておくことも重要です。例えば売上債権回転期間の計算式を活用し、〇日以内に回収をする。と、具体的な目標を立てるのも効果的です。
場合によっては回収サイトを短くする交渉も行いましょう。


原因03 過剰在庫に気付いたときの改善方法

意外と見逃してしまうのが在庫です。販売が好調な時は在庫が多くてもあまり問題ないですが、販売数が低下してきた場合に在庫過多となってしまうと管理費用だけではなく、買掛金が増えることで資金繰り悪化に繋がります。

「在庫=売れないお金」と考えて定期的な在庫チェックを行い、過剰在庫を出さないようにしましょう。
販売数が落ち込み在庫が増えても、いつか売れる…と考えがちです。販売数の傾向を予測し処分できるものは早めに売却などの対応を検討する事も必要です。


原因04 急な売上増加による資金繰り悪化に対する改善方法

急激に売上が上がった場合も資金繰りがきつくなります。その理由は売上が伸びた場合、仕入資金も増えるためです。大幅な売上上昇に対応するために社員の残業代や、アルバイト・パートなどの人出を補うための資金も必要となるため資金繰りが困難となってしまうケースもあります。

売上増加は良いことですが、現状で対応できる製造数、販売数などを把握しておくことも大切です。新しい案件を提案されても仕入資金や社員数を踏まえて、計画的な業務計画を立てたうえで請け負う事も大切です。
加えて不要な経費が無いか見直しをし、資金繰りを改善しましょう。例えば紙で配布していた給与明細をウェブ上で確認できるツールを導入し、ペーパーレス化することで経費を削減できます。


原因05 借入金の増額による資金不足の対策

借入金の返済可能額を超えてしまうと資金不足となります。具体的には会社の年間返済額が「減価償却費+税引き後純利益」を超えると資金不足となります。

新たな店舗等の拡大や設備投資も重要ですが、毎月の返済可能額をしっかり算出し、事業計画を立てた上で借入を行いましょう。
設備投資が原因で倒産してしまっては本末転倒です。借入金の増額後に返済が厳しいと判断したら経費削減や事業の縮小なども踏まえた事業計画の見直しを行い、金融機関へのリスケなどの検討も必要となってきます。


■ 資金繰りの悪化を防ぐには…

資金繰りの悪化を防ぐには…イメージ

資金繰り悪化の原因を大きく5つ挙げてみました。思い当たる要因はありましたか?売上が好調な時は細かい数字を見ても心配はありませんが翌月も翌年も同じように業績が好調とは限りません。

資金繰り悪化を防ぐには、会社の毎月の売上推移やキャッシュフローを毎月チェックし売上減少などのサインにいち早く気付ける体制にしておくことが重要です。
売上分析の作成に手間取る方は、ツールの導入も検討してみてください。まずは今回上げてみた資金繰り悪化の原因を参考に会社の資金状態を見直すところから始めてみてはいかがでしょうか


■ 資金繰りを改善するために予実管理を

売上が上がっていれば資金繰りに困る事もないはずです。売上を伸ばす為にも予実管理の導入をお勧めします。予実管理とは、予算と実績を比較し、売上アップの対策を行うことです。

毎月の予実管理を行うと予算という目標が明確になり、達成できた、未達だったという「経営のものさし」ができます。予算と実績の差を手掛かりに、対策を考えて実行することの積み重ねが経営改善に繋がります。

予実管理を導入して結果を出している企業は多くあります。エクセルやスプレッドシートなどでデータを集計して行うと大変ですが、クラウド予実管理システム「YOJiTSU」を導入するとカンタンに予実管理を行えます。

YOJiTSUは会計データを取り込むだけで資金繰り予定表を作成できます。ほぼ全ての会計ソフトと連動しているので、今お使いの会計ソフトをそのままご利用いただけます。
資金繰り予定表はグラフで可視化されているので、予算と実績の比較が容易にできます。さらに5年先の現預金の推移は自動作成されるので、資金ショートにいち早く気づくことが可能です。


まとめ

・資金繰りが悪化したのは自社の管理不足。まずは問題を正確に把握しましょう。
・資金繰りが苦しいと感じたら早めに対処しましょう。
・資金繰りに苦しまないためにも管理体制を見直しましょう。
・資金繰りの改善には予実管理が効果的

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