インボイス対応とAI-OCR機能強化を行いました。

本日、クラウド仕訳自動作成ツール「KiCHO」、クラウド財務分析「CHOBO」、クラウド証憑保管「DeNCHO」をバージョンアップし、インボイス対応やAI-OCR機能の強化などを行いましたのでお知らせします。

  1. KiCHO、DeNCHOのインボイス対応
  2. KiCHO、DeNCHOのAI-OCR機能強化
  3. KiCHO、CHOBOのその他の変更点

1.KiCHO、DeNCHOのインボイス対応

1-1 KiCHOのインボイス対応

①適格請求書発行事業者以外からの請求書等は消費税区分の追加で対応

  • 適格請求書発行事業者以外から課税仕入れを行った際に使用する消費税区分を追加しました。以下、今回追加した消費税区分です。適格請求書発行事業者からの課税仕入れは従来の「511 課仕入 課税売上対応課税仕入」などの消費税区分をご利用ください。
  仕入 514 課80仕 課税売上対応80課税仕入
  仕入 515 共80仕 課税売上対応80課税仕入
  仕入 516 非80仕 非課売上対応80課税仕入
  仕入 564 課80変 課税売上対応80課税仕入返還
  仕入 565 共80変 共通売上対応80課税仕入返還
  仕入 566 非80変 非課売上対応80課税仕入返還
  仮払消費税 714 課80仕 課税売上対応80課税仕入
  仮払消費税 715 共80仕 共通売上対応80課税仕入
  仮払消費税 716 非80仕 非課売上対応80課税仕入
  仮払消費税 764 課80変 課税売上対応80課税仕入返還
  仮払消費税 765 共80変 共通売上対応80課税仕入返還
  仮払消費税 766 非80変 非課売上対応80課税仕入返還

②適格請求書発行事業者の「登録番号」に対応

  • [証憑仕訳変換>インポート]で「領収書」又は「請求書」を選択した証憑については[証憑仕訳変換>仕訳変換>詳細表示]に「登録番号」欄を設けました。インポートの際にAI-OCRを使用すれば読み取り可能です。
  • [証憑仕訳変換>仕訳変換>詳細表示]で「日付」が2023/10/01以降の場合、登録番号欄への入力の有無、又は適格請求書欄へのチェックの有無で全額控除/80%控除が判定できるようになりました。登録番号欄入力有り、又は適格請求書欄チェックの有りの場合は全額控除の「課仕入」をセットします。登録番号欄入力無し、且つ適格請求書欄チェック無しの場合は80%控除の「課80仕」をセットします。

③仕訳入力時のインボイス/非インボイスの切替対応と消費税額確認機能追加

  • [仕訳入力/仕訳帳/総勘定元帳/仕訳モニター]で仕訳の入力又は訂正の際、金額欄にカーソルがある場合に「F7:適格」「F8:区分記載」をご用意しました。消費税税区分が「課仕入」の状態で「F8:区分記載」をクリックすると「課80仕」に切り替わります。消費税区分が「課80仕」で金額欄を税込入力すると、消費税欄に「入力金額×10/110(又は8/108)×80/100」がセットされます。
  • インボイスに記載された消費税額と入力された仕訳の消費税額の一致を容易に確認できるようにするため、[仕訳入力/仕訳帳/総勘定元帳]で入力済みの複数仕訳を選択し右クリック「合計金額」で表示される仕訳合計に仮払消費税と仮受消費税の10%及び軽8%の計を表示するようにしました。
  • インボイスに記載された消費税額と入力された仕訳の消費税額の一致を容易に確認できるようにするため、[仕訳入力/仕訳帳/総勘定元帳/仕訳モニター]で入力済み仕訳をダブルクリックすると開く「詳細」画面、及び[仕訳入力/仕訳帳/総勘定元帳]の「一括入力/仕訳コピー」画面に仮払消費税と仮受消費税の10%及び軽8%の計を表示するようにしました。

④仕訳帳・元帳PDFファイルの注意書きと、帳簿記載のみで仕入税額控除対応

  • [仕訳帳/総勘定元帳]でPDFファイルを出力した場合、ページ内に「課80仕」など適格請求書発行事業者以外からの課税仕入れを行った際に使用する消費税区分があると、左下に注意書きを表示するようにしました。
  • [仕訳入力/仕訳帳/総勘定元帳/仕訳モニター]で、摘要欄にカーソルがある場合に「F3:記載事項」から「帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められる場合の記載事項」の呼び出し機能をご用意しました。インボイス制度では適格請求書(インボイス)の保存が仕入税額控除の条件ですが、①~⑨の取引に関しては帳簿の記載のみで仕入税額控除が認められています。該当する取引を選択してOKすると摘要欄の末尾に「記号」がセットされます。
  • 帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められる場合の記載事項」は[仕訳帳/総勘定元帳]の「メニュー>記載事項」からも呼び出し可能です。

⑤会計ソフト連携のインボイス対応

  • [仕訳インポート/仕訳エクスポート]で、キーパー財務・弥生会計・会計王についてはインボイス対応を行いました。(それ以外の会計ソフトに関しては随時対応させていただきます。)

1-2 DeNCHOのインボイス対応

①登録番号のAI-OCR読み取り対応

  • 「仕訳変換する」を選択してアップロードする場合は適格請求書発行事業者の「登録番号」が入力できるようになりました。AI-OCRを使用する場合は領収書や請求書に記載があればアップロード時に自動で読み取ります。「登録番号」が空欄でも、「適格請求書」にチェックすれば適格請求書発行事業者からのインボイスとして扱います。

2.KiCHO、DeNCHOのAI-OCR機能強化

2-1 KiCHOのAI-OCR機能強化

  • [証憑仕訳変換>インポート]で「請求書」をインポートする場合にAI-OCRが使用できるようになりました。
  • [領収書]及び「請求書」をインポートする場合に、PDFファイルでもAI-OCRが使用できるようになりました。
  • [領収書]及び「請求書」のPDFファイルのインポートで、16ページ以上の場合、及パスワード付きの場合はAI-OCRは使用できないので、その旨をチェックボックスの下に表示しました。(AI-OCRは使用できませんが、インポートは可能です。)

2-2 DeNCHOのAI-OCR機能強化

①アップロード

  • 「AI-OCRを使用する」のチェック項目を追加しました。(AI-OCRは種別が「領収書」「納品書」「請求書」のときに使用できます。)チェックONで「仕訳変換する」の場合、「取引日付」「取引先」「金額」「電話番号」「登録番号」「10%税込など税率毎の金額」のうち一つでも未入力の項目があると、アップロードの際に空欄の項目にAI-OCRの読み取り結果がセットされます。
  • PDFファイルでもAI-OCRが使用できるようになりました。16ページ以上のPDFファイル、及びパスワード付きのPDFファイルはAI-OCRが使用できないので、その旨をチェックボックスの下に表示しています。(AI-OCRは使用できませんが、アップロードは可能です。)
  • 「AI-OCRを使用する」がチェックONで「取引先」が空欄の場合に「受領/発行」の選択によりどこを取引先として読み取るかが自動で切り替わるようになりました。
  • 「仕訳変換する」の場合に「電話番号」「登録番号」が入力できるようになりました。空欄の状態で「AI-OCRを使用する」のチェックONでアップロードするとAI-OCRの読み取り結果がセットされます。
  • 適格請求書発行事業者が発行した証憑に登録番号の記載がない場合は「適格請求書」にチェックすることで適格請求書発行事業者からの課税仕入として扱うことができるようになりました。
  • アップロードの際に「仕訳変換しない」を選んだ場合でもAI-OCRが使用できるようになりました。(以前は「仕訳変換する」を選択した場合にだけAI-OCRが使用される仕様でした。)
  • 「仕訳変換しない」でアップロードする場合は「取引先」「電話番号」「金額」を入力項目とします。これら3項目のうち一つでも未入力の項目がある状態で「AI-OCRを使用する」のチェックをONにしてアップロードすると、空欄の項目にAI-OCRの読み取り結果がセットされます。

②ファイル検索

  • 証憑をダブルクリックすると開く「詳細」画面で「仕訳変換する」の場合に「電話番号」「登録番号」「適格請求書」を追加しました。(「仕訳変換しない」場合は「取引日付」「取引先」「金額」のみの表示になります)
  • 一度AI-OCRを使用した証憑を「詳細」画面で訂正したとしても再度AI-OCRを使用することがないよう制御しました。

3.KiCHO、CHOBOのその他の変更内容

3-1 KiCHOのその他の変更内容

■仕訳入力

  • 画面下部の入力行では「F9:元帳」「F10:試算表」は非表示としました。(スペースの関係で非表示としましたが、キー自体は有効です。)
  • 画面下部の入力行の金額欄でF2~F5をクリックすると仕訳入力欄からフォーカスが外れていたので外れないよう修正しました。
  • [仕訳入力/仕訳帳/総勘定元帳/仕訳モニター]で仕訳を訂正する場合、仕訳変更なしで最終セルでEnterキーを押したときに親画面からフォーカスが外れていたので外れないよう修正しました。
  • 画面下部の入力行で摘要欄・取引先欄で「F7:摘要履歴(取引先履歴)」を押下したときに開く「摘要の履歴(取引先の履歴)」画面で、文字列内にある全半角スペースが全て除去されていたので、先頭と末尾の全半角スペースだけ除去する仕様に変更しました。

■取引明細仕訳変換

  • [取引明細仕訳変換>現金出納帳]で、年月日が別々の列になっていて、年月が空欄で日だけに数値が入っている行があるファイルをインポートすると、システムエラーになっていたので修正しました。

■仕訳帳/総勘定元帳

  • 「メニュー>仕訳置換」を実行した場合に、[科目設定]や[部門設定]で科目名称・補助科目名称・部門名称が変更されていたとしても、名称変更された項目以外の項目を条件に置換を実行した場合は、名称は置換しない仕様に変更しました。
  • 複合仕訳を訂正すると、訂正後の選択位置が訂正前の選択位置から変わってしまっていたので訂正前の位置を保持するよう修正しました。

■総勘定元帳

  • 貸借が同一科目の仕訳を訂正した場合に残高が正しく計算されていなかったので修正しました。

■仕訳インポート

  • A-SaaSのブラウザ版から出力したファイルに対応しました。(旧システムのファイルもインポート可能です。)

■仕訳エクスポート

  • キーパー財務を選択した場合の支店(施設)コードの出力に対応しました。
  • 諸口コードを入力する場合は半角英数字以外は入力を受け付けない仕様の筈が受け付けてしまっていたので修正しました。

■仕訳削除

  • [仕訳削除]の一つ目のチェックボックスは、これまでは「取引入力で作成した仕訳を削除」でしたが、「取引入力・会計帳簿で作成した仕訳を削除」に変更しました。(機能的には以前より変更後の仕様でした。)

3-2 CHOBOの変更内容

■3期比較損益構成グラフ

  • 表中の増減額列の金額がマイナスの場合は赤字で表示するようになりました。

3-3 KiCHO、CHOBOに共通する変更内容

■データ作成ウィザード

  • A-SaaSのブラウザ版から出力した試算表ファイル・仕訳ファイルの取り込みに対応しました。(旧システムのファイルにも対応しています。)

■科目設定

  • [証憑仕訳変換>仕訳変換>変換ルール]に使用されている科目または補助を削除する際に、入力済みの仕訳や残高をどの科目・補助に置換するかの確認と、実際の置換処理を追加しました。

■部門設定

  • [証憑仕訳変換>仕訳変換>変換ルール]に使用されている部門を削除する際に、入力済みの仕訳や残高をどの部門に置換するかの確認と、実際の置換処理を追加しました。